目次
1.ワキガの原因を知ろう
ワキには、「アポクリン汗腺」・「エクリン汗腺」と2つの汗腺があります。
この2つの汗腺は誰にでもあるのですが、特にアポクリン汗腺の数が多いと「わきが」になります。
アポクリン汗腺は、特定の箇所の毛穴にのみ(ワキの下・乳輪・陰毛部分・耳の穴)開口部が存在します。
ワキの下は特に他の部位と違って、露出しているわけでなく通気性が良いとは言えませんので湿気が溜まりやすいのでニオイが出やすくなります。
アポクリン汗腺から出た汗にはあまりニオイがありませんが、この汗の成分(アンモニアや脂肪など)と皮膚の表面の皮脂や雑菌などと分解される事により、独特なツンとしたにおいが発生されます。
そしてワキガのニオイの強弱は、アポクリン汗腺の数によって決まります。
エクリン汗腺は、体全体のいたる所にありここから分泌される汗の働きは体温調節のために体外に熱を出すといった大事な役割がある汗腺です。
スポーツ・暑い時にかく汗がこちらです。ただ、エクリン汗腺から出る汗はにおいがほとんどないため「ワキガ」の認識はされていません。
2.もしかしてワキガかも!?ワキガの特徴を知って簡単チェック
耳垢が湿っている
耳垢が湿っている場合はワキガの可能性が高くなります。耳垢が湿る原因としては、耳の中にあるアポクリン汗腺の数が影響しています。
逆に耳垢が乾燥している場合は、アポクリン汗腺の数が少ないため「ワキガ」の可能性はかなり低いとされています。
家族や親戚がワキガ
家族や親戚にワキガの人がいるとワキガの可能性は高くなります。
ワキガは遺伝の場合が多いとされていて、アポクリン汗腺の数も遺伝子で左右されていると言われています。
衣類のワキの部分が黄ばむ
ワキの部分が黄ばんでいるからと必ずしもワキガといった判断は難しいようですが、他の部位よりもワキにたくさん汗をかく場合、アポクリン腺からの分泌物と皮脂などが混ざり雑菌が繁殖してしまいワキガ独特の臭いが出る場合があります。
体毛(特にワキ毛)が濃い
体毛が濃い人も注意が必要ですが、特にワキ毛が濃い人・1つの毛穴から何本も毛が生えていたりする場合は、アポクリン汗腺の数が多いとされていてワキガの可能性が高まります。
アポクリン汗腺は特定の部位にしか存在しないと上でも言いましたが、アポクリン汗腺のある部位(乳輪・陰部・耳の中)の体毛がワキと同じように濃いようであれば、そういった部分もワキガ同様のニオイがしている可能性も高くなるので気をつけておきましょう。
3.病院でチェックする前に、自分で出来るワキガテスト
普段自分のニオイに包まれて生活しているため、本当にそのニオイがワキガなのか判断しずらい事が多いです。
そんな時は病院でカウンセリングをしてもらうのも1つの方法ですが、その前にセルフでチェックする事も出来るんです。
いきなり病院はちょっと…と思う場合こちらの方法も試してみましょう!
自分のワキのニオイを客観的に嗅げる方法
STEP1.
ワキに挟めるぐらいの長さのサランラップを用意して、ワキに5分程サランラップがワキに密着するように(体温計を測るように)挟みます。
この時、ワキに汗をかいていたら尚チェックしやすいです。
STEP2
ワキ毛がある方はなるべくワキに直接サランラップが当たるように挟んで下さい。
あまり当たらないようであれば、摩擦にならない程度にサランラップを押しつけたり・擦ったりしてもOKです。
STEP3
ワキのニオイがついたサランラップをニオイを包むようにラップ同士をくっつけて10分程放置します。
STEP4
なるべく他のニオイがしない場所(食べ物のニオイがする場所など他のニオイが混ざる場所はNG)をさけて、そのサランラップを嗅いでみましょう。
その時したニオイがあなたのワキのニオイです。
この方法はティッシュやガーゼでも代用可能ですが、無臭の物でチェックする事からやはりサランラップがオススメのようです。
ティッシュやガーゼでチェックする場合はワキに1時間程挟み、その後はサランラップでチェックする方法と同じようになるべく他のニオイがしない場所で嗅ぎましょう。
味でもわかる!?ワキガのチェック
自分のワキを指で擦って舐めてみて味でワキガかどうかの判断が出来る方法もあります。
このチェックをするタイミングは、明らかに自分が臭そうな時にすると、より分かりやすいようです。
ワキを指で擦ってみて、苦い味がした場合はワキガの可能性がかなり高くなります。アポクリン汗腺から出た汗が皮膚表面の常在菌と混じると苦味が出ます。
酸っぱい味がした場合は、通常かく汗の味なのでワキガの可能性は考えにくいでしょう。ただその場合は汗臭や体臭など他のニオイ問題がある場合もあるので、その際にはワキガとは別の対策が必要です。
いくつかの項目が該当するけれどワキガかどうかわからない時には
どうしても自分では普段ずっと自分のニオイと生活を共にしているため自覚する事は難しいです。
「もしかしてワキガかも…?」と気になっている場合は、病院での受診をオススメします。ワキガにも様々なニオイの強弱レベルがありますので的確に判断して頂けます。
4.セルフで出来るワキガ対策とニオイのケア
ワキガのニオイには、ワキのアポクリン腺からの分泌物→皮膚にある常在菌→汗→ワキ毛の順にニオイが周りに伝わるようになります。
セルフケアでは根本的にアポクリン腺をなくす事は不可能ですが、ニオイを減らせる方法はあるんです!
ここでは、自分で出来るワキガ対策方法をいくつかご紹介します。
制汗剤を使う
制汗剤は、スプレータイプ・クリームタイプ・スティックタイプ・シートタイプなど様々なタイプの物があります。
中でもスプレータイプはCMなどでお馴染みでシュッとスプレーするだけなので使いやすさもあり定番ですが、直接塗るタイプのクリームタイプやスティックタイプの方がより殺菌効果や密着力がありオススメです。
強い殺菌効果のある商品はその分効果が期待出来ますが、お肌の弱い方にはオススメ出来ません。適度に殺菌効果もありお肌に優しい天然成分を使用した商品もありますので、お肌にあった商品をチョイスしましょう。
塗る時のタイミングは、汗をかいた後ではなくお風呂上がりの清潔なワキに塗る事で効果が強まります。逆に汗をかいた後に塗っても効果はありますが、あまり効果的ではありません。

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ワキを小まめに拭く
アポクリン汗腺から汗が出て、皮膚の常在菌と混ざり分解されるとニオイがを発します。
分解される前に汗をかいたらワキを小まめにウェットティッシュや汗ふきシートなどで拭いて清潔を保つ事によりニオイを防ぐ事が出来ます。トイレに行った時にでもササッと拭いちゃいましょう。
香りがあるタイプや無香料タイプ・ワキをさらさらに保ってくれるタイプなど様々な物が販売されています。
食生活の見直し
近年、日本の食生活はコンビニやファーストフード店が増え、欧米化しつつあります。
脂っこい物や肉食をメインとした食生活も臭いと関係していると言われています。野菜や魚などの和食メインの日本食の方が臭いが少なくなると言う医師もいます。
他のケアと一緒に食生活も気をつけてみましょう。
植物性たんぱく質(大豆系)・緑黄色野菜などの摂取が効果的です。
5.ワキガに効く成分は?
ミョウバン
ミョウバンは殺菌・消臭効果があり汗のニオイや細菌の繁殖も抑えてくれるので、ミョウバンを主成分に使用したデオドラント製品・石鹸・入浴剤などは数多く発売されています。天然成分なので安心して使用出来るのも人気の秘密です。
中でもミョウバン成分を配合したデオドラント製品は定番化しつつあります。ミョウバンの効能としては、毛穴を伸縮して縮める作用があり、汗腺から出る汗のニオイを抑える効果があります。
お肌が弱く市販の製品に不安がある人は、ミョウバンと水で作る「ミョウバン水」を試してみましょう。自身で濃度が調整できて濃度が薄い場合は使うこともできるので、ワキのニオイケア以外に背中のニキビなどのケアにも使用できます。
デオドラント商品を購入する前に試してみてはいかがでしょう。
イソプロピルメチルフェノール
主に化粧品などの防腐剤として配合されている成分ですが、最近はデオドラント製品にも広く配合されています。
ワキガのニオイの原因菌(コリネバクテリウム菌)に有効な殺菌成分がイソプロピルメチルフェノールです。イソプロピルメチルフェノール配合の商品は汗と常在菌が分解された時に発するニオイを殺菌効果で防いでくれると言われています。
殺菌効果が非常に強くほとんどのワキガ対策商品に配合されていてかかせない成分です。ただし、お肌の弱い人には刺激が強すぎる場合があるので注意しましょう。
6.ニオイをごまかす前に消臭をしよう
今回はワキガに悩む人のためのニオイ対策やチェック方法などについて紹介してきました。
不快なニオイを香水などでごまかそうとするとかえってキツいニオイになりかねないので、良い匂いをさせたい人はまず不快なニオイの対策を心がけることが大切です。
徹底対策をしたい場合には食生活や常に清潔を保つ事にも気をつけると良いでしょう。
匂いでも清潔感のある人は自然と異性にも良い印象を与える事が出来ます。ワキガのニオイを理由にあまり積極的になれなかった人も今回のワキガ対策をぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。