2019年06月04日更新

旅から創造する香り。Ella K Parfums(エラ ケイ パルファム)

2018年11月より新宿伊勢丹に常設となった『Ella K Parfums(エラ ケイ パルファム)』

Ella K Parfums(エラ ケイ パルファム)は、世界一のシェアを誇る香料メーカー、ジボダンに所属している、ソニア・コンスタン氏が独自のブランドとして立ち上げたメゾン。

アジアの国を中心に旅で出会った光景を香りに移してゆく、美しい香水がここに。

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Ella K Parfums(エラ ケイ パルファム)とは

『Ella K Parfums(エラ ケイ パルファム)』 は、「Ella K」 という架空の女性が"旅"を通して新たな世界への扉を開き、冒険をしてゆく、というストーリーのもと、"旅" をコンセプトとした香水を展開しています。

エラケイパルファムの調香師を務めるのは、世界1位のシェアを誇るスイスの香料メーカー(ジボダン)でも活躍している、ソニア・コンスタン氏

彼女自身が大の旅行好きで、休みをとっては世界のあちこちを旅しています。

その中でもアジアはとても魅力的な場所、と彼女は言います。

エラケイを設立するのにあたって「アジアで最も早く販売するのは日本にしたかった」といいます。日本人の感性に深く感銘し、エラケイのブランドにも深く日本が関わっています。

"旅"がテーマということで、これらの香水はそれぞれ日本、タイ、インド、ベトナム、アルタイ共和国とアジアを中心に、アフリカとイタリアをイメージしたものとなっています。

ソニア氏がその地で目にした光景や、その地特有の香料を使用したフレグランスであることが特徴です。

画像左から、

「カオソックの朝霧」(タイ)
「サガノの詩」(日本)
「ハロン湾の雨」(ベトナム)
「ベゼ・ド・フローレンス」(イタリア)
「プシカの手紙」(インド)
「アルタイのメロディー」(アルタイ共和国)
「エプパ・モン・アムール」(アフリカ)

と並んでいます。

フレグランスは見た目にもこだわりぬいた芸術品

7つのボトルが揃ってまず気がつくのは、ジュースの色の綺麗さ。

2018年のサロンドパルファンでは、ソニア氏と直接お話をする機会があったのでそこについてもお聞きしました。

香水の色も旅した地からインスピレーションを得て、ソニアさん自身が決めているのだそう。

香水便のガラスについても形を作ったあとに、綺麗になるようにひとつひとつ研磨しているそうです。

また、ソニア氏は各香水のムエットや箱の中にテーマイラストとして中田仙次郎氏の作品を選びました。

中田氏は江戸時代の版画や浮世絵に影響を受け、現代にそのエッセンスをちりばめた作品を送り出しているアーティスト。こんなところにも、日本の要素が入っています。

そして、このメゾンのアイコンであるトンボにもしっかりと意味が込められています。

実はトンボ、日本では秋の風物詩であり、良いイメージがありますが、西洋ではドラゴンフライと呼ばれ、悪魔の使いとして嫌われてきた過去があります。

ソニア氏が注目したのは、トンボが水の中で生まれ育ち、やがてサナギになり、サナギから成虫の姿に変化してゆくという点です。

まさに「変化」してゆく一生なのです。

ソニア氏は旅を通して、自分の新たな一面を発見したり、常に変化してゆくことを恐れない象徴として、このトンボをブランドモチーフとして選びました。

日本をテーマとした "サガノの詩" の香りは、一言で言うならばフレッシュでありつつ、落ち着いた側面を持ち合わせたものです。

トップに弾けるのは日本を代表とする柑橘、柚子の香りです。この柚子の香りというのがこの香水のキーとなっています。

コンスタン氏曰く、本来、皮からしか抽出できなかった柑橘の香気成分をジボダンの最新技術によって、果実から抽出が可能となったそうです。この抽出方法のおかげか、素人の鼻でも明らかにわかるほど、柑橘の香りが長続きします。

それも、よくある、柑橘の皮を思わせるようなやや苦味を持った爽やかな香りというよりは、果肉をぎゅっと絞ったときの、あの弾けるような甘酸っぱい香りがします。

驚くことに、この爽やかな香りが二時間ほども持続し(普通の柑橘ならほんの数分)、徐々にバンブーの香り、ややパウダリーさを感じる抹茶が出てきます。

大きく香りの変化があるわけではありませんが、初対面の人に会うときにもまず不快に思われることはないでしょう。

香水好きが高じると「初対面でも好印象な香り」というのはつまらなく思えてくることがあるのですが、サガノの詩の不思議なところは、そんな人にも受け入れられている点です。

今までになかった柑橘の甘酸っぱいフレッシュな香りしかり、そこからドライダウンにかけて落ち着いた竹林の香り、ほんのり感じられる抹茶の香り。ジューシーで元気な香りと、ほっと落ち着く香りのバランスがちょうど良いバランスで香ります。

オンのときもオフのときも、気持ちに寄り沿ってくれる逸品です。